関東甲信越学会「教科調査官・菅正隆への惜別の辞」を終えて

小道具まで、演出も凝ったシンポジウムでしたねえ。




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2009年08月24日(Mon)
関東甲信越学会「教科調査官・菅正隆への惜別の辞」を終えて
8月22日「教科調査官・菅正隆への惜別の辞」
と名づけられたシンポジウムが行われた。

司会 久保野雅史
パネリスト 
大津由紀雄  
津田正(研究社。元「現代英語教育」編集長)
管正隆(前文部科学省教科調査官)

全般的にいうと、
笑いの多いシンポジウムであったが、
進行するにつれて、
だんだんと核心部分が
語られていったことが面白かった。


以下、特に印象的だったことの抜粋。

1登壇者同士でのやりとりの際、

大津氏が菅氏に
小学校英語の教科化は阻止しますよね
と迫るのに対し、

菅氏が「小学校英語についてはデータが少なすぎる。
もっとデータを取って
それから検証しなおすべき」と答え、
  

さらに核心を突く大津氏に

最後まで菅氏が言葉を濁し
「教科化は阻止する」という
趣旨の発言がなかったこと。


2津田氏の
「菅さんの考える“コミュニケーション能力”
ということばの意味がわからない、
もう少し、きちんと説明してほしい」
という質問に対し、

菅氏が
「最近の子供は人とのかかわりが薄れており、
人と関わる教育を行うことが必要」と答え、
  
それがなぜ、
「外国語活動」という授業で
やらなければいけないことなのか、
について明確な回答がなかったこと。

すなわち、菅氏の回答が、
なぜ「外国語活動の導入、必修化」の理由
になるのかが明確ではないこと。



3「教科化にする場合
なぜ英語でなければいけないのか、

なぜ小学校のうちから、
英語母語話者と
ピジンな(津田氏のターム)英語でも
話せることがよいことという考えを
すりこませることがよいことなのか

という質問に対し、


外国語活動ですから
他の言語でもいいわけです。
別に英語でなくとも」
というかみあわない回答があったこと。


4会全体の印象ではあるが、
「小学校英語活動」賛成の参加者はともかく、

反対の立場の方も、
「現場の混乱」その他、
現実的な部分での反対論に
傾く傾向があり、

「小学校に英語を導入することは、
言語教育の理念上、反対する」と
いう方はあんまり多くない、ということ。


津田氏が前の前の学習指導要領から
「英語はいずれ教科化する
可能性があることを感じていた」と言っていたが、

このシンポジウムを終えて、
私個人の印象として
「教科化はかなり近づいている」
という危機感を覚えざるをえなかった。



津田氏が最初に行ったプレゼンの資料については、
また次の記事で書きたいと思う。


   


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最近の英語教育はなにかと騒がしい。いろいろと感じることをめちゃくちゃ主観的にかかせていただきます。

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